column:非ライターによるシナリオ書感想

書名と一言感想にアフィリエイトリンクを添えました。

数年前にお知り合いのライターさん数名にオススメ技法書を伺ってみたところ
そろって「わからない」との返答。
技法書は特に読まず、映画や小説をとにかく吸収して、とにかく書かれている様子です。
それを聞いて、書くための資料を漁るでなく書くための理論を漁るような自分のようなタイプは
そもそも向いていないのだろうなと、色々と納得した憶えがあります。

○ シナリオ書の紹介と私的な感想

※私はライターではないので以下の感想は全く参考になりません。

アリストテレス『弁論術』

レトリック五部門と説得三側面。
ウォーターフォールモデルな五部門も示唆深いが、特に説得の三側面こそが重要だと感じる。
自分が物語に触れる上での基準になった。ちなみにシナリオ書ではない。

弁論術 (岩波文庫)

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マリー=ロール・ライアン『可能世界・人工知能・物語論』

仏ナラトロジー。シンデレラの筋の分解は壮観だが、8章の筋の評価こそ必読。
この手のものの明確な基準を初めて読んだ。
2部の筋の自動生成に興味がある場合、プログラミング知識がないことが明確に判る訳のために
原書に当たった方が早いかもしれない(が、原書でもスタックなにそれな書き方している可能性が…)。

可能世界・人工知能・物語理論 (叢書 記号学的実践)

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レオン・サーメリアン『小説の技法―視点・物語・文体』

「視点」についてはこれまで読んだ書籍の中で最高。
さらに三人称の種類もいくつか俯瞰できる。
場面・要約・描写(ジュネットでいう情景法・要約法・休止法)についても直感的な解説。

小説の技法―視点・物語・文体

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リンダ・シーガー『アカデミー賞を獲る脚本術』

映画の構成9分類と実例。シナリオ要件の箇条書きなど。構成好きは必見。
書中のループはシャッフルと言い換えた方がいいのではと感じた。

アカデミー賞を獲る脚本術

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ディーン・R・クーンツ『ベストセラー小説の書き方』

技法書に一番最初に触れるならこれがいいと思う。
あくまでエンタメ小説について、どうすればエンタメになるかを簡単になぞってくれる。
読んでいてモチベーションが上がるのも嬉しい。

ベストセラー小説の書き方 (朝日文庫)

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新井一『シナリオ作法論集』シナリオマガジン「ドラマ」04年7月号別冊

ムック本からソフトカバーになって『シナリオ作法入門―発想・構成・描写の基礎トレーニング』と改題。
新井本のベストではないかと思う。特濃なノウハウ集。特に「カセ」の一覧は圧巻。

シナリオ作法入門―発想・構成・描写の基礎トレーニング

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山本おさむ『マンガの創り方』

実例つきエンタメストーリー教本。
シナリオ構築の段階論あり。発想に関する記述に特に力を割いているように感じる。
シナリオ中盤で転がし方が書かれているのも珍しい書籍。起承転結の「承」の重要さがわかる。
ただ、掲載された実例についてはちょっと疑問符。

マンガの創り方―誰も教えなかったプロのストーリーづくり

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本田勝一『日本語の作文技術』

基礎的言語能力。文・語句について。

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斉藤ひろし『斉藤ひろしのシナリオ教室』

読んでいてモチベーションを上げられる良書。心構え。ハコ書きの実例。

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ジェームス・ボネット『クリエイティヴ脚本術』

初読で時間のムダと感じ、後日目から鱗が落ちた書。
どちらかというと、物語創作ではなく分析ツールのような気がする。

クリエイティヴ脚本術―神話学・心理学的アプローチによる物語創作のメソッド

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笠原和夫『映画はやくざなり』

第一部も凄みを感じるが、シナリオ書というテーマでは第二部をこそ。
骨法十箇条はもはや必読としか言えない。
シナリオ構築の段階論あり。コツも添えて書かれている。
第一部にあった忠臣蔵についての記述にも膝を打つ。

映画はやくざなり

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純丘曜彰『エンターテイメント映画の文法』

主に脚本と撮影について濃厚に総括されている。演出面でも参考になるかも。
3講4講でエンタメ要件を俯瞰できる。6講ではキャラメイク。
5講では展開について、特に物語の8フェイジズなどが参考になる。

エンターテイメント映画の文法―ヒットを約束する脚本からカメラワークまで

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平田オリザ『演劇入門』

舞台脚本の技法書。会話ではない対話についての記述が参考になる。
アクターの出入りについての指摘も興味深く、それ自体構成法として使えそう。

演劇入門 (講談社現代新書)

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アリストテレス『詩学』

演劇(悲劇)の技法書。世界最古の指南書。
三幕構成やミッドポイントなどの原点。あくまで資料でいいかも。

詩学 (岩波文庫)

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戸張智雄『オービニャック師 演劇作法』

仏の劇作家アベ・ドービニャック『La Pratique du Theatre』(1657)の訳書。
当時の劇の実作とアリストテレス『詩学』の解説。
今でも「そうだよな」と感じる記述があって色々と面白い。

いわゆる三幕構成の三幕の3。その数字に特に意味が無いことに気づくことができた。
逆にミッドポイントの重要性が実感できたため、非常に思い入れが深い本。

オービニャック師「演劇作法」 (中央大学学術図書)

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中村明『悪文』

基礎的言語能力について。先に紹介した本田勝一の書籍同様に興味深い。

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ジェラール・ジュネット『物語のディスクール』

物語理論基本書。資料として押さえておきたい。
ミュートス、ファーブラ、イストワル / エペイソディオン、シュジェート、レシ
個人的にはこう考えているが深く学んでないので知りませぬ。

物語のディスクール―方法論の試み (叢書記号学的実践 (2))

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冲方丁『冲方式ストーリー創作塾』

文庫化で『冲方丁のライトノベルの書き方講座』と改題された。
制作実例。シナリオ構築の段階論が書中で断続的に配置されている。

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『シナリオ入門』 別冊宝島144(The Screenwriter's Workbook)

シドフィールド初邦訳本。絶版後にプレミア化していたムック本。
2012年に『素晴らしい映画を書くためにあなたに必要なワークブック』としてついに出版された。
三幕構成の基本文献2。既に三幕構成を知っている場合、必要ないように感じる。

素晴らしい映画を書くためにあなたに必要なワークブック シド・フィールドの脚本術2

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シド・フィールド『映画を書くためにあなたがしなくてはならないこと』

ハリウッド三幕構成の基礎文献1。既に三幕構成を知っている場合、必要ないように感じる。
単純に歴史的な資料として。

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リンダ・シガー『ハリウッド・リライティングバイブル』

ハリウッド三幕構成の基礎文献3。シドフィールドよりもこちらの方が参考になる印象。

あくまで私見だが三幕構成は推敲やリライトの段階でこそ役立つ技術だと感じている。
同程度に面白い作品と並んだ際に比較優位を得るための手法ではないだろうか。
初稿でつまらなかった話はリライトして体裁を整えたところで結局つまらない気がする。

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野沢尚『野沢尚のミステリードラマは眠らない』

TVドラマ執筆のシナリオ構築段階論。詳細な実例つきなのが嬉しい。
『昭和〜二万日の全記録』を使った時代性を意識したキャラメイクなどが興味深い。
シナリオ書というくくりではまるで関係ないが『深紅』は名作なのでオススメ。

野沢尚のミステリードラマは眠らない―あなたにこの物語は書けない!

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深紅 (講談社文庫)

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ブレット・スターン『いかにして100万円でインディーズ映画を作るか』

デジタル化以前の実践的な映画制作のツボを軽妙に網羅してくれる。
読んでいてモチベーションを上げられる良書。

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富野由悠季『映像の原則』

演出についてやシナリオコンテについて書かれている。
ノベルゲームの演出を担当するスクリプタにも必読だと思うので全力でオススメ。

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別役実『別役実のコント教室 不条理な笑いへのレッスン』

「笑い」の分類を知ることができる。その修練法や脚本についても記述あり。

別役実のコント教室―不条理な笑いへのレッスン

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藤井貞和『物語理論講義』

洋でなく和の物語理論を易しく概観してくれる。
四人称の存在などを知ることができて読んでいるだけで楽しかった。
アイロニーの7分類について参考になる。

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河合隼雄『昔話と日本人の心』

日本と西洋の民話比較。非常に刺激的。
シナリオ創作面ではそこまで参考にならないのかな? 面白いのでオススメ。

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ジョナサン・カラー『文学理論』

どメジャーな文学理論入門書。とりあえずここから入った。
学部生なら大抵読んでるんじゃねとのことだが畑違いなので知りませぬ。

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ローレンス・ブロック『ローレンス・ブロックのベストセラー作家入門』

クーンツ本と並び称されてるの聞いて読んでみたものの重複感が。
プロットについては触れもせずとても内容が薄く感じた。モチベも上がらなかった。

ローレンス・ブロックのベストセラー作家入門

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花村萬月『父の文章教室』

自伝。小説についての持論についても数点示されて興味深い。
「才能」という部分をとても意識させられる本。
文章自体の「艶」というものを意識して読むようになった。

シナリオ書を漁っていく過程で、筋至上主義からキャラも大切かと悩んでいた頃に触れた書。
文章の質が大切なのは頭で理解できるもののいまいち腑に落ちなかった。
筋が良ければ誰が書いても良くなるとすら考えていた。1年ほど経ってからだろうか。
同じプロットを別ライターさんが書いたものを読む機会があったのだが、その違いに愕然とした。

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森村誠一『小説道場』

新書版で加筆修正されて分冊されたものが出ているが、そちらは読んでいないのでこちらで。
キャラメイクや筋や文章など総合的に触れられているが、作家ネタや編集者分析などが面白い。

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黒沢清『映画の授業』

脚本・演出などなど概観できる。入門者にとって映画用語辞典が嬉しい。

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小中千昭『ホラー映画の魅力――ファンダメンタル・ホラー宣言』

自伝。そして何より和ホラーの文法である「小中理論」の解説がある。

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金子満『シナリオライティングの黄金則』

ハリウッドのメジャーな脚本術の著者流まとめとシナリオ構築段階論。
工学的に分析? なら分析手法は? マテメソないの?
ハリウッドでは20年前から使われている? 使われている理由は?
参考にしたという構造主義の文献はどれ? プロップのみ?
など読んでいて色々と不満が溜まった。
ジョセフキャンベル、クリストファーボグラーのステージからの13ロット
シドフィールド、リンダシガーからの三幕構成バランスチェック
新井一のカセからのリマインダー
門外漢の私ですら思い当たる元ネタをそのまま触れた方が有益ではないだろうかと感じた。
(実際それが当たってるか間違ってるかは知りませぬ)
作品価値の担保は「ハリウッドがやっているから」でしかないようにみえて残念。

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斉藤孝『齋藤孝の企画塾』

企画プレゼンの本のようだがアイデア発想術の本と感じる。
書中の「デザインシート」はシナリオ発想の時点で押さえておくといいのかも。

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ウラジミール・Я. プロップ 『昔話の形態学』

物語理論の基本書の一つ。資料として押さえておきたい。
有名な「登場人物の機能」については、大塚英志『ストーリーメーカー』に
簡潔にまとめられているのでそちらの方が早いかも。

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クリストファー ボグラー『夢を語る技術〈5〉神話の法則』

一時期は二万円超えしていた当時のセドラー御用達のプレミア本。
三幕構成をさらに12ステージに分解し、ジョセフ・キャンベルの神話モデルと融合させている。
ユング心理学との融合によるキャラクター7分類など。色々と興味深い。

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ウェンデル・ウェルマン『映画ライターズ・ロードマップ』

敵対者の重要性がよくわかる。
シナリオ中盤での転がし方が書かれていて参考になる。

映画ライターズ・ロードマップ―“プロット構築”最前線の歩き方

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スティーヴン・キング『小説作法』

描写や推敲について参考になる。
キングは構想無しで書き始めるタイプらしく、そのためか推敲にこだわりを感じる。

小説作法

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ブレイク・スナイダー『SAVE THE CATの法則 本当に売れる脚本術』

ハリウッド三幕構成関連の入門書。三幕構成ものの他書に触れているなら不要。
軽妙なテキストで、読んでいてモチベーションを上げられる良書。

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日本推理作家協会『ミステリーの書き方』

43名のミステリ作家による書籍。
濃いものから薄いものまで内容もバリエーションに富んでいて単純に読み物としてオススメ。

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江坂遊『小さな物語のつくり方』

ショートショートの指南本。「オチ」の分類はとてもためになった。
さらに物語のためのアイデア発想法が明確に示されている。
精神論に頼らない発想手段は滅多に書かれないので必読だろう。

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ハワード・スーバー『パワー・オブ・フィルム〜名画の法則〜』

かなり面白い講義録。気がついたら時間が過ぎている。
読んでいてモチベーションを上げられる良書。
特にAristolatryの項は痛快だった。
由来はイアンボス調3詩脚なのだからこう斬って捨てることに大きく頷く。

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飯田一史『ベストセラー・ライトノベルのしくみ キャラクター小説の競争戦略』

面白すぎる! 単純に読み物としてオススメ。
ライトノベルの四大ニーズなどは絶対に押さえておくべき記述。
下手な指南本の数倍役に立つんじゃないかと読みながら感じた。

ベストセラー・ライトノベルのしくみ キャラクター小説の競争戦略

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野村進『調べる技術・書く技術』

ノンフィクションの指南書。単純に読み物としても抜群に面白い。
どのような創作でも資料収集やフィールドワークがあるかと思うが、本書の二章三章四章は必読。
特に取材についてのノウハウは大いに実があるはず。
質問項目はキャラメイクの上で自らが作り上げたキャラに問いかける項目としても参考になる。

調べる技術・書く技術 (講談社現代新書 1940)

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ジェームス W.ヤング『アイデアのつくり方』

定番中の定番アイデア発想本。シンプルな内容なので検索すれば要旨はすぐ出るはず。
古い本だが未だに色褪せない。全てに通じる発想の根幹だと感じる。未読な方にはオススメ。
(内容とはまるで関係ないが、薄いハードカバーは読みづらい)
私の時代のアイデア本御三家は下記の3冊だったが、今はどうなのだろう?

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小内一(編)『てにをは辞典』

語と語の結合に特化した面白い辞典。読みものとしても楽しめる。
少しでも不安な単語について、実際に用例にあたることができる安心感は大きい。
浮かんだ言い回しが気に入らず他の表現を模索する際にも、類語辞典や本書にあたると便利。
出版社の見本ページを見てピンとくるならオススメ。

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永岡書店編集部(編)『常用語小字典』

書籍チェーン店の紙製什器にいつもこれらの辞書と共に並んでいる定価400円の廉価字典。
A7サイズ1.5cm厚で取り回しがいい。熟語とその意味だけが大量に並んでいる硬派なつくり。
病院の待ち時間や通勤通学のお供にすると語彙力アップによいかも。

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キム・ハドソン『新しい主人公の作り方』

ボグラー『神話の法則』の実例を見てみよう実際に使ってみようワークブックな印象。
プラスアルファとして、本書ではヴァージンの物語という女性主人公ものプロット類型が提唱される。
『神話の法則』の理論も簡潔にまとまっているので、ボグラーの理論を簡単に知るならこちらが良さげ。

新しい主人公の作り方 ─アーキタイプとシンボルで生み出す脚本術

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○ おわりに

以上、これまで読んだことのあるシナリオ本(?)から抜粋しての紹介でした。
主に2009〜2010頃のマイブームで読みあさったものと、その惰性で触れてきたものになります。
これまで漠然と「凄い」と感じていた物語が「どう凄いのか」を突き止めたかったのですね。
あくまで現時点の私なりにですが、いくつか具体的に感じられるようになったような気がします。
もちろん、斯界の方々に言わせれば噴飯ものであることは百も承知なのですが。
ロバート・マッキー『ストーリー』など、いまだに和訳されていない超有名書籍をいつか読んでみたいですね。