同人ゲームサークルヤプシ街道さんの『夢を確かめる』テストプレー感想です。
H22年度分の雑記に書いた文をこちらに再掲しておきます。
ヤプシ街道さんの冬コミ(3日目東ペ-15a)新作です。テストプレー参加しました。
面白い! 期待値めっちゃ高かったんですが、見事に応えてくれました。
特に海へのシーンの勢いとその後のあれでうぉぉと声が漏れました。
ほんとネタバレ無しに感想書くのがメチャクチャ難しい!
シナリオ重視派で構成力を求めるタイプの人は唸らされること間違いなしかと。
ちなみに体験版をやって思い浮かべるような不満は綺麗に解消されます。
前作ユーザなら回収やら締めのうまさも分かってるので、そこも伏線として読むんですけど、
ライターさんの特徴知らずに体験版だけのプレーだと、「これ意味なくね?」とか
「ここ破綻してね?」とか色々と思われかねないのが勿体なさすぎるなあ。
たとえば、全年齢作品の作中に「18歳以上の方のプレイを推奨いたします」と出たり、
自由度が高まらない「YTIシステム」の浮きっぷりとかそういう各所のエトセトラ。
このライターさんなら綺麗に回収するだろ?という期待に応える完成版なのは流石です。
作品的にはリンダ・シーガーが分類するような平行型構成だと普通に予測しますよね。
というかまあ自分はそう読んでました。ええ、やられました。
同心円的に、中央に向かって収束するシナリオ構造にしては、この3文体をどうすんのか。
次男シナリオのような、ティーンエージ・スカース多用のあの時代の海外小説チック
(って、読みすすめたらそのまま村○○樹パロディ文体ですね)な文体と、
長男シナリオのような、鬱々とした日々を私小説的に描く一般小説よりの文体と、
三男シナリオのような、やり過ぎなテンションのコメディ(前作ユーザにはおなじみ)文体で、
この3本を最終的にどう統合させるんよ?という不安と期待があったわけです。お見事!
そして、このライターさんの特徴、相変わらずジョークの引き出しの広さは健在です。
前作でもそうですが、作中ちりばめられたものの元ネタを把握し切れないあたりがくやしい。
あとは次男シナリオのサブカル押しも嬉しい限り。こういう映画のパンフが自室にある程度の
ありふれた奴としては、出てくる名称に色々とニヤニヤ出来る感じでニヤニヤでした。
総プレー時間はたぶん恐らくきっと5〜8時間ほどです。
伝えたいことがあるとハッキリわかるメッセージ性が相変わらずいいです。
それと、イベントCGの配置バランスがいい感じでした。菜乃かわいいよ菜乃。
唯一気になるのはあの一カ所あの演説。個人的にかなり面白く読めたのですが、
興味ない人は京○堂の妖怪談義並に読み飛ばし確定かと。
ここの部分だけは読み進むテンポを削がれてしまうので勿体ないです。
ただ、このアクの強さがまた同人作品の良さでもあるんですよね。
( ネタバレ有りで別途感想を書きたい感ががが。
( 他の方の感想読んでみたいので、誰か感想書いて。
→(H23,01,14追記)書きました。ネタバレ注意